日本人と中国人の国民意識の違い

中国の街の雑踏

 

早いもので、1972年に日中国交正常化してから、もうすぐ半世紀が過ぎます。
この間に、両国間の人や経済の交流は大幅に拡大してきましが、 互いの国民感情には深い溝が残ったままです。

そこで今回は、米国のシンクタンク「ピュー・リサーチ・センター」が昨年実施した「日本人と中国人の国民意識に関する調査」の結果をご紹介していきます。

互いに8割以上の国民が「嫌いだ」と回答

この調査を実施したのは、「ピュー・リサーチ・センター」は、クリントン政権時に米国初の女性国務長官を務めたオルブライト氏と前国連大使のダンフォース氏により運営されています。
調査のサンプル数は、日本が1,000、中国が3,154、ともに全国に住む18歳以上の男女が対象となっています。

 

まず最初の質問は、「日本(中国)を好意的に思っていますか?」というものです。

上のグラフは日本人に聞いた結果で、下のグラフが中国人に聞いた結果です。
また、緑線が「好意的に思っている」と答えた人の比率で、橙線が「非好意的に思っている」と答えた人の比率です。

この質問については、 10年前の2006年から継続的に行われているため、横軸が時系列推移になっています。

結果をみてみると・・・、

中国人の81%日本を非好意的に思っており、逆に日本人の86%中国を非好意的に思っていると回答しています。
つまり、街で日本人と中国人がすれ違ったら、大半の人が互いに「嫌なやつ」と思っていることになります。
こんな国民感情を持つ国同士が、仲良くやっていけるわけがありません。

また、時系列で見ると、最近は日本人も中国人も、非好意的な人が増えてきています。

きっと、国交回復を記念して中国からパンダのカンカン・ランランが贈られたころは、お互いに今とは全く違った国民感情だったような気がします。

一体いつ頃から、こんなに両国の国民感情がもつれてしまったのでしょうか?

下の表は、 太平洋地域の主要4カ国である、日本・中国・インド・オーストラリアのそれぞれの国の国民の中で、他の国に対して好意を持っている人の割合です。
表の見方の例を一つあげると、「オーストラリア人の79%は、日本に対して好意的」ということです。

これ表をじっくりと見ていると、 「日中間の国民感情もつれ」がいかに特異なものであるかが分かりますね。

日本人は、傲慢で、暴力的で、不正直

次は、お互いの国にどんなイメージを持っているかを聞いたものです。

グラフの緑色が日本人が抱いている中国人のイメージで、逆に橙色が中国人が抱いている日本人のイメージです。

*傲慢(Arrogant)、国家主義的(Nationalistic)、暴力的(Violent)、勤勉(Hardworking )、現代的(modern)、正直(Honest)

どうやら、大半の日本人は中国人のことを、傲慢国家主義的暴力的正直でないと捉えているようです 。

逆に大半の中国人は日本人のことを、傲慢暴力的正直でないと捉えているようです 。

完全にお互いを否定的に捉えています。これでは、いつまでたっても平行線であるのは、やむを得ないことでしょう。
日本人である自分には、日本人が傲慢で暴力的とはとても思えませんが・・・、
まあ、中国人の目にそう映っているならば、「ちょっと考えもの」のような気がします。

 

「戦争責任謝罪」に対する認識には大きなギャップ

次の質問は、「第二次世界対戦に対する日本の謝罪は十分なものか?」というものです。

下の帯グラフで、上の日本人の回答、下の中国人の回答になります。
またグラフ内の、橙の部分は「十分ではない」、 緑の部分は「十分である」、 灰色の部分は「謝罪は必要ない」という回答です。

この質問に対する日本人の回答と中国人の回答には、非常に大きな差があります。

日本人では、年々「十分である」と考える人が増えており、2016年には 「十分ではない 23%」、 「十分である 53%」、 「謝罪は必要ない 17%」となっています。
ただ日本人でも、1/4弱の人たちが「十分ではない」と考えているのは、興味深いことです。

一方、中国人の方はと言うと、 2006年から2016年の間ずっと8割の人が「十分ではない」と考えているのです。

この「戦争に対する日本の謝罪」 問題は、今もちょくちょくTVで取り上げられていますが、 自分はこの問題に関して詳しくないので、 日本人が正しいのか中国人が正しいのかよく分かりません。
今度機会があったら、自分も両政府の言い分について調べてみたいと思います。

中国人にとっても「領土紛争」は心配事

次の質問は「中国と近隣諸国との領土問題が、軍事的紛争にまで拡大するのではないかと心配していますか?」というものです。

下の円グラフで、上は日本人の回答、下は中国人の回答になります。
またグラフ内の色の濃い方から薄い方に向かって、「非常に心配」、「やや心配」、「あまり心配ではない」、「全く心配でない」、「わからない」という回答です。

この問題に関しては、 日本人も中国人も 半数以上の人は「心配」と答えています。

ただ、その「心配」 のレベルにはかなり差があり、「非常に心配」と答えている人が、日本人では35%もいますが、中国人では約半分の18%しかいません。

きっと、このような中国人特有の楽観主義が、国際社会でいろいろな摩擦を生んでいるのでしょう。

日本人と中国人、言葉が通じない上に、お互いの国民感情がこんな状況では、あと10年経とうが、50年経とうが、絶対に上手くやっていけないのではないでしょうか。

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▶▶▶ 戦後日本の実質経済成長率の推移
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▶▶▶ 所得の二極化が進み中間層が崩壊
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