国民不在で勝手に進められる日本の原子力政策

先日、認可法人・使用済燃料再処理機構は、青森県六ケ所村で進めているの原子力発電所から出る使用済み核燃料の再処理工場建設総事業費が現在の見込みより1.3兆円膨らみ、13.9兆円に上る見通しと発表しました。
1985年の着工以来、1兆円を超す税金が投じて福井県敦賀で進めてきた高速増殖炉「もんじゅ」も、結局使い物にならず2016年12月に廃炉(=あきらめ)が決定したばかりなのに!
もんじゅの廃炉には約30年かかり、その費用は3750億円。きっと、その廃炉費用もどんどん膨らんでいくのでしょう・・・。

ということで、今回は国の無茶苦茶な原子力政策を見てみました。

50年となる日本の原子力発電の歴史

日本の原子力政策は、1955年12月に国会で原子力基本法が成立しスタートしました。この時に定められた基本方針は、皮肉にも「民主・自主公開」の「原子力三原則」だったそうです。
ただ、「日本の原子力の歴史=政府のうそと隠蔽の歴史」と言えるほど、国民をバカにしきった政策運営でした。

実際の原子炉の商用運転は、高度成長期の真っただ中の1966年に茨城県東海村でスタートしています。
その後、高度成長に伴う電力需要の増大や1973年と1979年に起こった2度のオイル・ショックも手伝い、日本の原子力発電所はどんどん増え、2011年の福島原発事故の前には54基にまで増えました。まっ、平均すると毎年1.2基の原子炉が作られた計算になりますね。
また2018年現在、世界全体の原発数は441基だそうなので、その1割以上が狭い日本にあるのです。

ただこの長い原発の歴史の間、毎年数件の原子炉が停止するような事故は起こっており、きっと原発関係者や政府も「事故慣れ」してきたんですね。だから、事故をマスコミや原発反対勢力に騒がれるのを嫌がり、原子力関係者には現在のような隠蔽体質が染み付いているでしょうね。

日本の原子力技術はまだまだ自立していない?

日本の原子力関連メーカーと言えば、日立製作所、東芝、三菱重工業などですが、実は今回調べていて驚いたのですが、これらの日本の企業は原子炉の設計から製造、運用までできるところは未だにないそうです。つまり、日本の原子力発電は米国のGEなどからの支援がなけれはやっていけないようです。

そうなんです、日本の原子力発電技術はまだまだ欧米に遅れをとっているのです。
だから、高い技術を必要とする高速増殖炉「もんじゅ」は30年近くたってもまともに可動しなかったすです。

このような状況を打開するために、東芝は2006年に米原子力企業のウエスチングハウス(WH)の原子力部門を約6000億円の高値で買収したのです。しかし、2011年の福島原発事故により世界中の原発政策の見直しの嵐に飲まれ、結局この買収は大失敗に終わり、東芝本体の経営をも揺るがすことになったのです。
一説によると、この買収劇の裏には経産省がいたと言われています。

こんな状況なのに、安倍政権は六ケ所村の核燃料の再処理工場建設に、13.9兆円もの巨額の費用を注ぎ込んでいるのです。
もともとこの六ケ所村の核燃料の再処理工場は、1993年に工事がスタートし、4年後の1997年に完成予定だったのです。しかし、これまで22回も工事の延期が繰り返され、もとの完成予定から20年たった今でも完成していません。

きっと原子力事業は、日本には無理なのでしょう。
福島原発事故で時代は変わったのだから、いい加減で日本も原子力やめたら?

これからの日本は人口も減るのだし、また様々な省エネ技術もどんどん進んでいくはずだし・・・。
本当は、原発がなくてもなんとかなるんじゃないの?

  ▶▶▶ 原発事故処理費用は、昨年の世界中の自然災害の被害額計と同じ
  ▶▶▶ イタリア国民は、チェルノブイリ事故で脱原発を決意
  ▶▶▶ 世界の国別原発の数と今後の原発動向
  ▶▶▶ エネルギー革命で、ドイツは2022年には原発ゼロ!

Ad

意外な事実

  1. 夏の風物詩ビアガーデンは超人気!

    ビール好きでなくとも、独特の開放感の中で都会の夜景や雰囲気を楽しみたくて、ついつい仲...
  2. 温泉ソムリエ

    「温泉ソムリエ」って何?

    TVのバラエティ番組を見ていると、ときどき「温泉ソムリエ」なる人物が登場してませんか?この「温泉...
  3. イスラム教徒数とキリスト教徒数が接近中

    テロだとか難民問題だとかで、世界中のマスコミを日々騒がせているイスラム教徒。
  4. EU離脱候補国はフランス、ギリシャ?

    EU離脱を選択した英国民投票から約1年後、ようやく正式な英国のEU離脱交渉が先週から...
  5. 長友選手のFC東京時代の若い頃のブログを発見

    出典:Nikkei.com昨日、日本代表の「長友選手」のFC東京時代のことを調べていたら、面白い...
  6. 世界のGDPシェアの変遷 ~世界経済勢力図の現在・過去・未来

    米国のトランプ政権が誕生して1年半が過ぎ、米国の保護主義経済政策はますます加速しています。
  7. 東福岡高校サッカー部選手の出身チームは?(2017年版)

    U18年代の男子サッカーの最高リーグであるプレミアムリーグWESTで活躍している東福岡高校サッカー部...

Ad

人気の記事

  1. 中国北京の砂漠化
  2. トランプ政権と東アジア問題
  3. 黒湯
  4. 青森山田
  5. 東京

ピックアップ記事

  1. 最近、街で買物や外食をしていると、よく見かけるのが下の「ビジット・ジャパン」キャンペーンのロゴ。
  2. ヒットラー
    今年の2月12日は、ドイツの大統領選挙です。
  3. 先日病院で診察の順番を待っている時、壁に貼られていたポスターのひとつに「オーソライズ...
  4. 日本の夏の風物詩“花火大会”。そろそろ全国各地で花火大会が行われる季節になりました。
  5. 自分は片麻痺の治療のために、一か月ほど前から、バクロフェン(リオレサール)という新し...