少子高齢化に加え現役層での精神性障害者の増加

ここ1年余りの間に、数々の失態を重ねている厚生労働省。
その厚労省から先日、「平成30年版厚生労働白書」が公表されました。全体テーマは「障害や病気などと向き合い、全ての人が活躍できる社会に!」というのもので、日々片麻痺と戦っている自分も少なからず興味を持ちました。

そこで今回は、この平成30年版厚生労働白書について見てみました。

なお、この記事内で引用しているデータの出典元は、特別の表記がないもの以外すべて「平成30年版厚生労働白書」になります。

実は大きく姿を変えつつある現実の日本

たまたま昨日(7/10)、総務省は「今年1月1日時点の国内の日本人は1億2477万6364人で、前年から過去最大の43万3239人減少した」と発表しました。
ご存知の方も多いと思いますが、日本の人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じ、ここ10年間ずっとマイナスです。この1年間で減少した数は、東京の町田市や神奈川の藤沢市、地方なら四国の高松市や九州の長崎市の現在の人口とぼ同じ数です。安倍さんが何を言おうが、やはり現実的には“沈みゆく国”を感じますねぇ。

ちなみに、こんな状況下の日本では、外国人の数はここ1年で16万9543人増え、266万7199人だったそうです(構成比=2.09%)。単純には比較できませんが、この数は名古屋市の230万人を越え、270万人を誇る日本第二の都市大阪市とほぼ同じ数なのです。

<日本の長期人口推移と予測> 出典:国土交通省「国土の長期展望」

増加傾向にある障害者の総数

俯瞰した目線で中長期的に見ても、こんな危機的な状況にあるある我が国日本に、さらに追い打ちをかけるような話になりますが・・・、
厚労省から先日公表された「平成30年版厚生労働白書」によれば、現在の日本には国民の約7.6%にあたる963.5万人がいわゆる「障害者」にあたると推計されています。

厚労省の分類によると、上記の約1,000万人の内、「身体障害者」が436.0万人、「知的障害者」が108.2万人、「精神障害者」が419.3万人だそうです。

数字を詳しく見ていく前に、それぞれの障害者が「いったいどのような人たち」なのかを自分もよくわからなかったで簡単に整理してみました。

<厚労省(障害者基本法)による障害者の定義>

「障害者」とは、「身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であつて、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるもの。

・・・正直言ってよくわからないので、よりわかりやすい説明に直しました。

【身体障害者】

先天的あるいは後天的に様々な原因から、身体の機能に障害がある者。代表的な障害には、視覚障害・聴覚障害・肢体不自由障害、心臓機能障害,呼吸器機能障害などがあります。ちなみに上記の厚労省の統計では、施設入所者と在宅の身体障害者手帳所持者(推計値)を足したものを身体障害者数としています。

【知的障害者】

知能を中心とする精神の発達が幼少期から遅れていて、日常生活の中でさまざまな不自由が生じ社会生活への適応が困難な状態にある者。ちなみに上記の厚労省の統計では、施設入所者と在宅の療育手帳所持者(推計値)を足したものを知的障害者数としています。

【精神障害者】

精神障害(発達障害を含む)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会参加に困難をきたしている状態にある者。代表的な障害には、統合失調症、そううつ病(そう病及びうつ病を含む)、てんかんなどがあります。ちなみに上記の厚労省の統計では、数は、世界保健機関(WHO)が作成した国際的な疾病分類に、てんかんとアルツハイマーの数を加えた患者数を精神障害者数としています。

では、実際の障害者数の内容を見てみますと・・・、

障害者の総数は増加傾向にあり、ここ10年余りの障害者数の推移を見ると、その数は2006年では655.9万人であったのが、2018年には936.6万人と約10年間で1.4倍になっています。

さらにこの内訳について見てみると、身体障害者数は高齢化の進行により1.2倍(2006年:351.6万人、2018年:436.0万人)に、知的障害者数は「発達障害」など知的障害に対する世の中の認知度が高くななり、療育手帳取得者の増加が要因の一つと考えられ2.4倍(2006年:45.9万人、2018年:108.2万人)に、精神障害者数が1.5倍(2006年:258.4万人、2018年:392.4万人)となっています。

多岐にわたる最近の身体障害

ただ、一口に障害者と言っても、障害の種類やレベルはバラバラです。
例えば、下の身体障害者数の内訳別推移を見てみるとわかるように、昔から身体障害者の半数前後が手足を中心とした「肢体不自由者」になっています。また、注目すべきは「血液循環、血液浄化、呼吸、排泄、消化、免疫(感染防御)など、生命を維持するために重要な機能の障害」である内部障害や障害種別不詳が近年急増し、今や身体障害者全体の4割近くを占めている点です。

自分は、これらの急増した見た目にはわからない「新タイプの障害」と昔からある「視聴覚・言語障害・肢体不自由」とはなんか別物のような気がしますが・・・。

また、厚労省が発給している「身体障害者手帳」は、指定医による診断書を取得し、各都道府県へ申請し受理されれば手帳を持つことができます。手帳では対象者の障害の程度により1~6級まで非常に細かく明記されています。ただ、障害の程度や内容は人によって大きく異なっているので、現実的には主治医等による判断により、取得できる等級は影響されると言いざる得ないと思います。

ちなみに、重度障害と指定されている1,2級の保有者は、身体障害者全体の4割程度と言われています。

まだまだ社会的に認知されていない精神障害

ここまで見てきた身体障害者と知能を中心とする精神の発達が幼少期から遅れていて、日常生活の中でさまざまな不自由が生じ社会生活への適応が困難な知的障害者、そして最後の障害者区分として国が認めているのが精神障害です。

下のグラフはこの精神障害の種別別推移です。

現在、精神障害の中で最も多いのは「気分(感情)障害(躁うつ病を含む)」で、124.6万人と全体の約3割を占めています。2番めに多いのは統合失調症で82.8万人で、この上位2つで全体の5割以上を占めています。また、注目すべき点は4位の認知症(アルツハイマー病)が約15年間で7.0万人から51.3万人へ急増していることです。

高齢化が進み平均寿命が伸びていく中で、認知症(アルツハイマー病)の人が増えているのは、自分はある程度「まあ、しょうがないかなぁ」と思います。
しかし、「気分(感情)障害(躁うつ病を含む)」は、「個人の甘え」の部分と過剰な医療対応も多分に影響しているような気がします。

 

こう見ると、ただでさえ人口減少と高齢化社会で苦しい日本ですが・・・、
ただでさえ負担が大きい「残された働き手世代」もその内部に、昔はなかったような様々な問題を抱えてるようですねぇ。
本当に、これからの日本が心配です・・・。
消費税アップ、2020東京オリンピック、安倍任期・・・、これらが終わる来年の秋以降、政府からこれまで隠していた様々な恐ろしい事実がオープンになってくるのでしょうね。
怖い世の中!

▶▶▶ 日本と韓国でもめている主な問題は?
▶▶▶ 南北朝鮮統一の最大の阻害要因「統一費用」はいくら?
▶▶▶ 分断国家、韓国と北朝鮮はどのようにして生まれたのか?
▶▶▶ 日本人から見た韓国、韓国人から見た日本は?
▶▶▶ 日本に住んでいる外国人の数は?
▶▶▶ 東京がアジアからの不良外国人で溢れる街になる!?
▶▶▶ 世界のGDPシェアの変遷~世界経済勢力図の現在・過去・未来
▶▶▶ ここ50年で日本の一人当たり国民総所得(名目GNI)はどう変わった?

Ad

意外な事実

  1. 蔵王山も火山活動

    世界の活火山の7%を占める日本の活火山とそれに対する政府の対応状況

    東北の温泉とスキーのメッカ「蔵王」。
  2. 貯金箱

    1世帯あたり貯蓄額日本一は、なぜか奈良県!?

    みなさんは、「1世帯あたり貯蓄額が多い都道府県」というと、どこを思い浮かべますか?自分は真っ先に...
  3. 富山第一高校

    富山第一高校サッカー部選手の出身チームは?(2018年版)

    U18年代の男子サッカーの最高リーグであるプレミアムリーグEASTで活躍している富山第一高校サッカー...
  4. CT

    レントゲンとCTとMRIの違いは?

    よく企業の健康診断や国民健康保険の定期検診の時、CTとかMRIという検査を受けますが、両者の違いをご...
  5. 「懐石料理」と「会席料理」の違いは?

    和食のジャンルの中に「懐石料理」と「会席料理」というものがありますが、同じ読み方をするこの2つ、どこ...
  6. 脳卒中や心筋梗塞の予防にいい「炭酸泉」ってご存知?

    先日、テレビを見ていたら、脳卒中や心筋梗塞の予防にいい「血管年齢を若返らせる温泉」と...
  7. 日本の労働時間と労働生産性

    国際的に見た日本の労働時間と労働生産性は?

    長時間労働が社会問題になるほど「休めない」というイメージが強い日本ですが、現在、政府は来年2019年...

Ad

人気の記事

  1. 弾道ミサイル
  2. 中国北京の砂漠化
  3. 高齢ドライバー事故

ピックアップ記事

  1. 新聞
    最近、電車の中で新聞を読んでいる人をほとんど見かけなくなりましたね。
  2. 湯の花
    今回は、“湯の花(湯の華、湯華とも言う)”についてです。
  3. みなさんは、「療養泉」って、聞いたことありますか?漢字を見れば想像できるように・...
  4. 子供の運動神経
    今回は、「運動神経は10歳で決まる!」という本を、たまたま行きつけの図書館で見かけ、...
  5. みなさんは、イタリアには旧ソ連で起きたチェルノブイリ事故の翌年の1987年から現在ま...