最近は、スーパーでカットフルーツの形で目にすることが多くなった夏の風物詩すいかですが、みなさんはその「すいかの収穫量が多い都道府県」というと、どこを思い浮かべますか?
自分は、「三浦すいか」で有名な神奈川県で育つだったので、子供の頃は夏のおやつはいつもすいかでした。しかし、収穫量が多い都道府県となると、まったく予想がつかなかったのですが、意外にも・・・1位は熊本県でした。
すいかの収穫量が多い都道府県はどこ?
2017年度のすいかの全国収穫量計は331,100tですが、その1位は14.2%を占める熊本県です。次いで2位は千葉県(11.8%)、3位は山形県(9.7%)、4位は鳥取県(6.2%)、5位は長野県(5.8%)となっています。
都道府県 | 収穫量 | |
---|---|---|
1位 | 熊本県 | 47,000t |
2位 | 千葉県 | 39,000t |
3位 | 山形県 | 32,200t |
4位 | 鳥取県 | 20,600t |
5位 | 長野県 | 19,300t |
6位 | 新潟県 | 17,000t |
7位 | 茨城県 | 16,800t |
8位 | 愛知県 | 13,500t |
9位 | 北海道 | 13,300t |
10位 | 石川県 | 13,300t |
11位 | 秋田県 | 12,400t |
12位 | 神奈川県 | 11,400t |
13位 | 青森県 | 8,400t |
14位 | 長崎県 | 7,790t |
15位 | 大分県 | 5,950t |
16位 | 静岡県 | 4,960t |
17位 | 愛媛県 | 4,600t |
18位 | 福井県 | 4,320t |
19位 | 鹿児島県 | 3,370t |
20位 | 兵庫県 | 3,060t |
21位 | 福岡県 | 2,880t |
22位 | 和歌山県 | 2,670t |
23位 | 奈良県 | 2,140t |
24位 | 山口県 | 1,730t |
25位 | 滋賀県 | 1,340t |
26位 | 岡山県 | 1,000t |
自分はこの結果を見て、「おや?」と思いました・・・。そう上位県に共通点が見つからないのです。
そこで、すいかの育成について調べてみました。
美味しいすいかには、寒暖差とおいしい水が不可欠!
どうやら、甘くて美味しいすいかを作るには、次の2つの条件が不可欠だそうです。
1.昼夜の寒暖差
なぜか、甘くて美味しいすいかを生み出すには、長い日照時間と夜と昼の寒暖差が必要だそうです。そのため、昼夜の寒暖差が大きい山間部の盆地などが一番生産に向いているそうです。
実際、熊本県ではすいかをハウス内で栽培し、外は雪降る真冬の季節でも、ハウスの中は暖房で夏のような環境を人工的に作り、暖房を切れば冬に戻るというような環境で育てているそうです。
そんな熊本では、郊外を車で走れば巨大なスイカハウスが軒を連ね、スイカの看板やのぼりを出している店もあちこちで見かけるようです。
2.ミネラル豊富なおいしい水
すいかは、その水分比率が約95%と非常に高いため、美味しいすいかを作るには「美味しい水」が不可欠だそうです。その点熊本県には、環境省が選定する「平成の名水百選」に4箇所、昭和の「名水百選」に4箇所、合わせて全国で最も多い8箇所の名水池があり、「火の国」と同時に「水の国」としても有名だそうです。そのため、上水道もミネラル豊富な地下水で100%賄われており、蛇口をひねればミネラルウォーターが出てくる、という非常に恵まれた環境だそうです。
すいかの栄養は?
「水ばかり」と思われがちなすいかですが、実は非常に貴重なビタミンやアミノ酸をたくさん含んでいるそうです。中でも人にとって重要なものは、以下の通りです。
1.シトルリン
スイカに多く含まれるシトルリンというアミノ酸には、血液を改善する効果があるので、スイカを食べると手足のむくみの改善が期待できます。なお、このシトルリンはほかの果実にはほとんど含まれない成分です。
2.β-カロテン
アンチエイジング食材“緑黄色野菜”の条件は100g中にβ-カロテン600μg以上含有することですが、スイカに含まれるβ-カロテンの量は、なんと100gあたり800μgもあるのです。このβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守るとともに新陳代謝を促し、肌の老化を予防します。
3.リコピン
ビタミンEの100倍以上の抗酸化作用を持つリコピンは、美肌を損なう活性酸素を除去する力が強いことで知られています。そのリコピンがなんとスイカにはトマトより多くのリコピンが含まれています。
4.カリウム
カリウムは、サイレントキラーと呼ばれる高血圧など循環器疾患の予防に効果的と言われています。また、カルシウムの骨への蓄積を高め、女性に多い骨粗しょう症予防効果も明らかになっています。そのカリウムがスイカ100gに120mg含まれています。
このように甘く美味しいだけではなく、実はアンチエイジング食材としてもピッタリなのがすいかなのです。


















