防衛省によると、日本領空に接近した外国軍機などに対する自衛隊機のスクランブル(緊急発進)は、昨年2021年4月~12月までの9ヶ月間ですでに785回に上り、なかでも中国機に対する発進回数は前年度の合計を100回以上も上回ったそうです。
近年の全スクランブル発進の回数は、旧ソビエト機の活動が活発だった「米ソ冷戦時代」に記録した944回(昭和59年度)も上回るそうです。
そこで、今回はこのスクランブル(緊急発進)の内容を詳しく見てみました。
近年は中国機への対応で激増中
防衛省の資料によると、5年ほど前までは「北方領土問題」の関係で、ロシア機に対応したスクランブル(緊急発進)が中心でしたが、近年では中国機への対応が急増し、最も多くなっています。 理由は・・・、そうあの尖閣問題や台湾有事問題が大きく影響しているようです。 最近では毎日ほぼ3回、尖閣列島付近へスクランブル(緊急発進)しているそうです。
この9か月間は73%が中国機対応スクランブル
昨年2021年4月~12月の9ヶ月間のスクランブル(緊急発進)883回の国別内訳は・・・、 中国 73% ロシア 25%
となっています。なお、戦闘機を含む複数の中国軍軍用機が、沖縄本島と宮古島の間の上空を通過したのも度々確認されているそうです。
下の地図は、過去にスクランブル(緊急発進)際の、中国機とロシア機の飛行ルートを示しています。日本国内を囲った黒い線が、領空(陸地から12海里=約22km)の範囲です。ちなみに、他国機が領空を侵犯してから日本領土上空に到達するまで、旅客機でも1分強、超音速の軍用機であれば数十秒しかかからないそうです。
よーく見てみると、両機とも日本の本土までわずか数分のところまで接近しているのがわかるかと思います。 ロシア機にいたっては、安倍元首相が一生懸命「日本固有の領土」と主張している「北方領土4島」は、完全に領空侵犯されていますね。 (^-^;
平成29年度予算案での防衛費は約5兆1,251億円で史上最高額!
前述のように「中国の脅威」が年々高まっていることをうけ、2022年度(令和4年)当初予算案での防衛費(デジタル庁の予算に計上される318億円を含む)は5兆4005億円(前年度比583億円増)となり、10年連続過去最大を更新で、さきの臨時国会で成立した21年度補正予算7738億円と合わせると6兆1744億円で初めて6兆円になりました。
と言われても、ピンと来ないと思いますが、米国の国防費は何と約60兆円です。 GDP(国内総生産)比で見てみると・・・、日本は1.0%、一方の米国は3倍以上の3.4%です。他の先進国と比較しても、日本は半分程度しかありません!
また、国家予算全体に占める割合も・・・わずか5%程度なのです。トランプ大統領が、がなり立てたのも無理ないかも・・・。😂
下のグラフは、令和3年度の当初予算(歳出)の内訳です。
データの出典) 財務省HP
今回のロシア軍のウクライナ侵攻はどうなるかわかりませんが、これにより日本も防衛費アップは確実でしょう。すでに歳入の4割以上を国債発行(借金)に頼っている日本はいったいどうなってしまうのでしょうか?本当に5年後が心配です。






















