激甚災害って何?

激甚災害日常生活

最近、TVや新聞で度々目にすることが多くなった「激甚災害指定」という言葉ですが、いったい「激甚災害」に指定されるとどうなるのでしょうか?
そこで今回は、この「激甚災害指定」の意味性について調べてみました。

大きな自然災害に対する国の対応

日本は、地震や台風など自然災害が非常に多い国です。そのため、国が地方自治体が行う災害復旧を支援するシステムは戦後間もなく整備されました。
具体的には1951年に作られた「公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法」です。一般的には「負担法」または「災害負担法」と呼ばれています。
その内容は・・・、
自然災害により、地方自治体(都道府県・市町村)が管理する公共土木施設が被災した際に、施設の機能復旧に要する費用の一部(一般的には費用の6-8割)を国が負担し財政支援するというものです。

この「負担法」を上乗せ(強化)する形で、1962年に作られたのが「激甚災害法」なのです。

激甚災害法の内容は?

国の方では、この激甚災害の指定内容を大きく2つに分けています。

1つは、日本列島を縦断するような大型台風や東日本大震災・熊本地震のような大地震など広域的に大きな被害をもたらした災害を指定する「激甚災害指定基準による指定(本激)」というものです。

もう一つは、集中豪雨などの局所的な災害で市町村単位で指定する「局地激甚災害指定基準による指定(局激)」というものです。

では、この激甚災害はどのようにして決められるのでしょうか?

ひとたび日本のどこかで大きな自然災害が発生すると、内閣総理大臣をはじめとする全閣僚、指定公共機関の代表者及び専門家・有識者により構成される「中央防災会議」が招集されます。
そしてそこで、中央防災会議が過去に定めた「激甚災害指定基準」「局地激甚災害指定基準」に基づいて、激甚災害に指定するかしないか、あるいは本激指定か局激指定かが判断されます。

そして、激甚災害に指定していされると、地方自治体は被害状況を詳しく調査し被害総額をまとめます。そして国により災害復旧事業の補助金の上積みされ、通常復旧予算の7~8割程度の補助から最大9割程度までの補助に引き上げがなされるのです。

中央防災会議

激甚災害の具体的支援の内容は?

国から激甚災害に指定されると、具体的にはどのような支援が受けられるのでしょうか?

基本的には、普通の日常生活を営んでいくのに必要な社会インフラ(道路、河川、学校、図書館などの公共施設)の復旧支援になります。
しかし、それ以外にも被災者住宅などの復旧・建設事業、農地や水産業施設の復旧事業、感染予防事業、また被災地の中小企業、農林漁業者への特別な貸付制度や災害保証の優遇制度など生活復興に向けた支援もあります。

詳しい支援の内容は内閣府の下記の頁を御覧ください。

参考)内閣府:被災者支援に関する各種制度の概要

ちなみに、一昨年九州で発生し激甚災害に指定された熊本地震の熊本県の被害試算は、以下のように発表されています。

○被害総額:3兆7850億円

住宅や家財、宅地など住宅関係の被害額:2兆377億円
企業の工場や設備など商工関係の被害額:8200億円
道路や橋など公共土木施設の被害額:2685億円
農地や農業用施設など農林水産関係の被害額:1487億円
学校など文教施設の被害額:944億円
文化財の被害額:936億円

熊本城

今年の日本の防衛費が約5兆円であることを考えると、このようにひとたび大きな自然災害が発生すると、その復旧にはとんでもなく莫大なお金がかかるんですね。

今後の日本は少子高齢化社会が続き、ますます財政が苦しくなっていくことが予想されています。
そんな日本で、大きな自然災害が起こらないことを心から祈るばかりです。

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