皆さんは、店などの粉もん料理はお好きですか?
では、人口当たりのお好み焼き店・焼きそば店・たこ焼き店の合計店数が一番多い都道府県は、どこだと思いますか?
関東育ちの自分は大阪府だと思ったのですが・・・、実はダントツで広島県でした。
そこで今回は、関西の粉もん文化を調べてみました。
粉もん料理店が東京の6倍もある広島県!
下の表は、2016年の都道府県別人口10万人当たりの「お好み焼き・焼きそば・たこ焼き店数」です。
(データソース:総務省統計局「経済センサス」)
全国平均は12.3店ですが、トップはなんと広島県で56.6店もあります。続く2位は兵庫県で32.4店、3位は大阪府で30.0店となっています。それにしても広島県はダントツで多いですね。逆に、最も少ないのは岩手県で、広島県の1/20以下でわずか2.6店となっています。それにしても地域差が凄いですね。ちなみに東京都は8.6店でした。しかし、本当に関西人は粉もん料理が好きなですね、ちょっとビックリしました。
もともと粉もん料理のルーツは、戦国時代の大阪にあり、茶道で超有名なあの千利休が、ある茶会の席で水で溶いた小麦粉を煎り鍋に伸ばして薄く焼きサンショウ入りのみそをはさんだクレープのようなお菓子を茶菓子として出したのが、粉もん料理の始まりと言われています。
なぜ、広島県は粉もん料理店が多いのか?
では、なぜ広島県はこんなに粉もん料理店が多いのでしょうか?
実は、お好み焼き用ソースとして全国的に有名な「オタフクソース」の本社が広島市にあることが強く影響しているようです。というのも、このオタフクソースでは原爆で焼け野原になってしまった広島の町で、戦後まもないころからお好み焼き店の開業を目指す人へ鉄板焼の技術指導はもちろん、設備の相談や経営ノウハウの支援をしていたのです。その結果、お好み焼きは昭和30年代には松島産の牡蠣とともに広島名物として定着したのです。今では、大阪のたこ焼きとならび広島のお好み焼きは関西名物料理の代表になっています。
また、広島県は家庭でのソースの消費量も日本一なのです。下の表は、全国の都道府県別一人当たりのソースの消費量です。トップは広島県で2,546ml、これは東京都の2倍の量です。
結局、広島県民は「家でも外でも」ソースと粉もん料理を食べているようですね。ちなみに、「広島県民の血にはソースが含まれている」といったギャグもあるようです。
順位 | 都道府県 | 消費量 |
---|---|---|
1 | 広島県 | 2,546ml |
2 | 岡山県 | 2,486ml |
3 | 徳島県 | 2,250ml |
4 | 兵庫県 | 2,046ml |
5 | 京都府 | 1,990ml |
6 | 大阪府 | 1,987ml |
7 | 奈良県 | 1,939ml |
8 | 香川県 | 1,933ml |
9 | 愛媛県 | 1,773ml |
10 | 滋賀県 | 1,727ml |
11 | 和歌山県 | 1,714ml |
12 | 愛知県 | 1,651ml |
13 | 岐阜県 | 1,639ml |
14 | 山口県 | 1,594ml |
15 | 青森県 | 1,588ml |
16 | 鳥取県 | 1,571ml |
17 | 富山県 | 1,562ml |
18 | 高知県 | 1,491ml |
19 | 静岡県 | 1,481ml |
20 | 三重県 | 1,417ml |
21 | 山形県 | 1,342ml |
22 | 島根県 | 1,327ml |
22 | 群馬県 | 1,327ml |
24 | 宮崎県 | 1,304ml |
25 | 福岡県 | 1,301ml |
26 | 埼玉県 | 1,294ml |
27 | 神奈川県 | 1,269ml |
28 | 長崎県 | 1,264ml |
29 | 福井県 | 1,263ml |
30 | 栃木県 | 1,250ml |
31 | 東京都 | 1,241ml |
32 | 宮城県 | 1,234ml |
33 | 千葉県 | 1,218ml |
34 | 北海道 | 1,217ml |
35 | 山梨県 | 1,195ml |
36 | 茨城県 | 1,194ml |
37 | 鹿児島県 | 1,158ml |
38 | 福島県 | 1,139ml |
39 | 熊本県 | 1,137ml |
39 | 大分県 | 1,137ml |
41 | 石川県 | 1,135ml |
42 | 長野県 | 1,132ml |
43 | 佐賀県 | 1,114ml |
44 | 岩手県 | 1,068ml |
45 | 新潟県 | 1,016ml |
46 | 秋田県 | 971ml |
47 | 沖縄県 | 789ml |















