最近テレビでMLB野球を見ていると、よくピッチャーの投げる球種の解説で「#ツーシーム」とか「#フォーシーム」とかいう言葉を耳にします。
これってどんな球なんでしょうか?また、それぞれの違いって何なのでしょうか?そこで、今回はこの「ツーシーム」と「フォーシーム」について詳しく調べてみました。
「シーム」は、野球のボールの縫い目のこと
野球のボール(硬球)には、下の写真のような糸の縫い目が108個あります。実はこの縫い目のことを「シーム」と呼ぶそうです。
投手が投げる際の「握り」で、このボールの縫い目に指をかける本数によって、「ワンシーム」「ツーシーム」「フォーシーム」と呼んでいるそうです。
ちょっとわかりづらいので、それぞれの「握り」の写真とその球種の特徴を一つずつご説明します。

へぇ~、そうだったんだ・・・
1.ワンシーム
ワンシームの握り方は、ボールのシーム(縫い目)の一本に人差し指と中指をかぶせて、普通のストレートと同じように投げます。
ワンシームは、ストレートの一種ですが、少し変化します。簡単に言うと投手の利き腕と同じ方向に曲がるボールです。
右投手VS右打者の場合は、打者の方向に少し曲がります。打者からすると、手元までストレートだと思っていたのに、少し変化するので、芯でとらえられにくくなります。一般的には、普通のストレート(フォーシーム)よりコントロールがしやすいと言われています。
2.ツーシーム
ツーシームの握り方は、ボールの縫い目2本に、それぞれ人差し指と中指をかけて投げます。
ツーシームも、ワンシームとボールの軌道はよく似ていて、基本的に投手の利き腕と同じ方向に微妙にシュートしたり、ボールが沈んだり、不規則な変化が起こったりします。
ただ、ツーシームは縫い目にかける指を少し左右にずらしたり、人差し指や中指にかける力の入れ具合や比率を変えることで、変化が大きくなったり、変化する方向を変えたりすることもできるようです。
3.フォーシーム
一般的に、ストレート(直球)と言われるのが、フォーシームです。フォーシームは純粋なバックスピンがかかり、4本の縫い目が等間隔で現れるため、伸びのある直球で安定した軌道になります。そのため、ワンシーム・ツーシームのように、変化はしません。
大谷翔平選手は・・・?
6回を3安打3失点に抑えて勝利投手となったデビュー戦のアスレチックス戦で投げた92球の内訳を見てみると・・・
フォーシーム:42.4%(97.8マイル)
スライダー:28.3%(82.3マイル)
スプリッター:26.1%(89.2マイル)
カーブ:3.3%(75.3マイル)
やはり、大谷翔平選手の象徴とも言える伸びのある直球(フォーシーム)が中心でした。
このフォーシームと呼ばれるきれいな球筋の直球は、一般的に3000回転に近いと空振り率が高くなり、2000回転以下だと、ゴロが増えると言われています。
そのため、フォーシームで三振を奪える投手は平均回転数が多く、大谷翔平選手と同じ右投手では、バーランダー(アストロズ)が2623回転、ダルビッシュ(カブス)も2548回転です。大谷翔平選手はこれよりもだいぶ少なく平均2206回転です。
まあ大谷翔平選手の場合、早い速球と決め球である落差の大きいスプリット(日本でのフォーク)のコンビネーションが決め手のようです。
まあ、大谷翔平選手は23歳。まだまだ投手としても伸び盛りの歳なので、これからも楽しみですね。

早く、大谷選手が投げるところみたいなぁ~















