夏が旬の桃、そろそろ今年の桃も終わりですね。自分は祖母が福島で桃を栽培していたので、子供の頃は毎年夏には桃ばかり食べていた記憶があります。ただ最近では1個400~500円もするので、スーパーに行ってもなかなか手が伸びません。
さて、そんな夏に美味しい桃ですが皆さんは「桃の生産量が多い都道府県は?」というと、どこを思い浮かべますか?
自分はいつも、「桃は福島の名産品」と聞いていたので、これまでずっと福島県が収穫量№1と思っていました。しかし、今回あらためて調べてみると、意外にも・・・福島県は2位でした。
桃の生産量日本一は、まさかの山梨県!
農林水産省によれば、平成30年(2018年)における桃の全国計の生産量は113,200tで、生産量が最も多い都道府県は・・・、自分が長年1位と信じていた福島県ではなく意外にも山梨県でした。その生産量は39,400tで、シェアはなんと34.8%もありました。山梨と言えば「ブドウ」というイメージが強いのですが、実はブドウの生産量も全国1位なのですがそのシェアは23.9%しかないのです。しかも、桃もブドウもその産地は、甲府盆地の北東の外れで同じ地域なのです。いーやぁ、本当に驚きました。
また、2位は福島県で21.4%、この2県で全国の5割以上も占めているのです。続く3位は長野県で11.7%、4位は山形県で7.1%.、5位は和歌山県で66%のシェアとなっています。ちなみに、桃太郎で有名な岡山県は5.3%で6位でした。
<都道府県別桃の生産量とそのシェア>
都道府県 | 収穫量 | シェア | |
---|---|---|---|
1 | 山梨県 | 39,400t | 34.8% |
2 | 福島県 | 24,200t | 21.4% |
3 | 長野県 | 13,200t | 11.7% |
4 | 山形県 | 8,070t | 7.1% |
5 | 和歌山県 | 7,420t | 6.6% |
6 | 岡山県 | 5,950t | 5.3% |
7 | 新潟県 | 1,600t | 1.4% |
8 | 香川県 | 1,120t | 1.0% |
9 | 岐阜県 | 610t | 0.5% |
10 | 愛媛県 | 298t | 0.3% |
桃は湿気が苦手な果物!
桃は、以下のような自然環境を好むそうです。
1.水はけのよい土壌
2.長い日照時間
3.少ない降水量
4.大きい昼夜の寒暖差
実は甲府盆地の北東部は、上の4つの条件を全て満たしているそうです。特に日照時間については驚くことに日本一だそうです。ちなみに、ブドウが好む自然環境も上の4つで桃と同じだそうです。
ちなみに、世界の桃の生産量は以下の通りです。 (出典:果物ナビ)
国名 | 生産量 | ||
1 位 | 中国 | 1,429万5,181t | |
2 位 | イタリア | 142万7,573t | |
3 位 | スペイン | 142万1,678t | |
4 位 | アメリカ | 87万4,145t | |
5 位 | ギリシャ | 77万4,500t | |
6 位 | イラン | 67万5,448t | |
7 位 | トルコ | 67万4,136t | |
8 位 | チリ | 33万9,643t | |
9 位 | エジプト | 32万8,390t | |
10 位 | 韓国 | 28万7,058t |
これを見ると、やはりワインの産地でお馴染みの国ばかりですね。それにしても、世界の桃の半分以上が中国で生産されているとは、驚きですねぇ。ちなみに、中国は桃の原産地で2500年以上前から栽培されていたそうです。また、日本は19位にランクインしていました。
桃の栄養と美味しい桃の見分け方
桃は、食物繊維のペクチンが豊富に含まれている果物で有名です。このペクチンは、腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整える働きや、便のかさを増やし腸のぜん動運動を促す働きがあり、便秘や下痢の改善に効果があるそうです。
また、体内の余分なナトリウムを排出して水分バランスを均衡に保ち、高血圧やむくみを予防する効果があるカリウムも豊富に含まれているそうです。
最後に、美味しい桃の見分け方です。
桃の味は収穫直前の天候によって大きく左右されるそうです。そのため「桃は当たり外れが多い」といわれ、美味しい桃の見分け方が非常になるそうです。桃農家の方の話では、以下のような桃が美味しい桃だそうです。
1.白いつぶつぶ(果点)があるもの
2.丸くて左右対称になっているもの
3.甘い芳香を放つもの
4.全体にうぶ毛があるもの
皆さんも来年の夏は、たくさん桃を食べて健康な身体作りをしてみてはいかがでしょうか?