近年、高齢者ドライバーによる交通事故が社会問題化していますが、あなたはいったい何歳ぐらいから高齢者ドライバーになると思いますか?
実は、警察庁がまとめている交通事故統計では、高齢運転者を65歳以上と定義づけて数字をカウントしているそうです。まあ、個人差はあるものの65歳はちょと早すぎるように気がしますが・・・。ただ運転に不可欠である動体視力は、一般的に20歳前後をピークに加齢とともに徐々に低下してゆき、特に50代半ばからは急激に低下していくと言われています。そして65歳になると人の動体視力はピーク時の1/3前後に、70歳ではなんと1/8にまで低下するそうです。マジで怖いですねぇ・・・。
では、65歳以上の高齢者の運転免許保有率が最も高い都道府県は、あなたはどこだと思いますか?
- 都道府県ごとに大きな差がある高齢者の運転免許保有率
- 高齢者ドライバーによる交通事故例
- 72歳が運転の車がパチンコ店に突っ込む事故 (2020年6月29日)
- 82歳が運転の車が学習塾に突っ込む事故 (2020年6月15日)
- 80歳女性が運転の車がディスカウントストアに突っ込む事故 (2020年6月15日)
- 71歳女性が運転する車が中学校のプールに転落する事故 (2020年2月23日)
- 78歳女性が運転する車が小学生らの列に車が突っ込む事故 (2019年12月28日)
- 86歳の男が運転する車がショッピングモールの駐車場を暴走して事故 (2019年12月25日)
- 80歳の男が運転する車が関越道を逆走して乗用車と正面衝突する事故 (2019年12月1日)
- 87歳女性が運転する車が薬局に突っ込む事故 (2019年11月30日)
- 75歳の男が運転する車が喫茶店に突っ込む事故 (2019年10月24日)
- 86歳の男が運転する車が地下鉄入口の階段に突っ込む事故 (2019年9月5日)
- 80代の男が運転する車が歩行者を跳ねたあと、牛丼店に突っ込む事故 (2019年8月9日)
- 75歳の男が運転する大型トラックが保育園駐車場に突っ込む事故 (2019年7月9日)
- 88歳の男が運転する車が信号待ちの車列に突っ込む事故 (2019年6月23日)
- なかなか進まない高齢者の免許証返納!
都道府県ごとに大きな差がある高齢者の運転免許保有率
警察庁によると、2014年時点での65歳以上の高齢者の運転免許保有率は、以下の表の通りです。
全国平均は49.7%ですが、都道府県ごとにかなり大きな差があります。最も高いのは群馬県で62.7%、2位は長野県で61.5%、3位は栃木県で59.6%となっています。
逆に低いのは、東京都で36.5%、大阪府で38.2%、長崎県で44.2%となっています。
全体的な傾向としては、山間部が多い都道府県で保有率が高く、鉄道の便がいい大都市圏の都道府県で低くなっています。
ちなみに、75歳以上の高齢者の運転免許保有率でも、1位は長野県で39.3%、2位は群馬県で38.8%、逆に最も低いのは東京都で16.7%で上位県の半分以下となっています。
皆さんはどう思いますか?
<65歳以上の人の運転免許保有率>
都道府県 | 運転免許 保有率 | |
1 | 群馬県 | 62.7% |
2 | 長野県 | 61.5% |
3 | 栃木県 | 59.6% |
4 | 茨城県 | 58.8% |
5 | 山梨県 | 58.7% |
6 | 岐阜県 | 58.7% |
7 | 宮崎県 | 58.5% |
8 | 三重県 | 58.1% |
9 | 富山県 | 57.6% |
10 | 香川県 | 57.6% |
11 | 静岡県 | 57.0% |
12 | 滋賀県 | 57.0% |
13 | 愛知県 | 56.6% |
14 | 和歌山県 | 56.2% |
15 | 徳島県 | 56.1% |
16 | 佐賀県 | 56.1% |
17 | 岡山県 | 55.7% |
18 | 福井県 | 55.0% |
19 | 鹿児島県 | 54.4% |
20 | 山形県 | 54.4% |
21 | 石川県 | 54.0% |
22 | 高知県 | 53.1% |
23 | 愛媛県 | 53.1% |
24 | 新潟県 | 52.9% |
25 | 熊本県 | 52.9% |
26 | 島根県 | 52.8% |
27 | 奈良県 | 52.7% |
28 | 大分県 | 52.7% |
29 | 山口県 | 52.6% |
30 | 広島県 | 52.0% |
31 | 福島県 | 51.7% |
32 | 鳥取県 | 51.7% |
33 | 埼玉県 | 50.7% |
34 | 沖縄県 | 49.9% |
35 | 千葉県 | 49.8% |
36 | 宮城県 | 48.8% |
37 | 岩手県 | 48.3% |
38 | 福岡県 | 48.1% |
39 | 秋田県 | 47.5% |
40 | 兵庫県 | 46.3% |
41 | 京都府 | 46.0% |
42 | 青森県 | 45.5% |
43 | 北海道 | 45.4% |
44 | 神奈川県 | 45.0% |
45 | 長崎県 | 44.2% |
46 | 大阪府 | 38.2% |
47 | 東京都 | 36.5% |
高齢者ドライバーによる交通事故例
毎日のようにマスコミで報道される高齢者ドライバーによる交通事故ですが、ここ1年で起こった主なものを調べて見ました。幸いにも、昨年4月に東京の池袋で起きた大事故(若い母親と幼い子供が死亡し、8人が重軽傷)はありませんが、一つ間違えれば大事故につながりかねないモノばかりです。
72歳が運転の車がパチンコ店に突っ込む事故 (2020年6月29日)
熊本県人吉市のパチンコ店入り口の自動扉に、72歳の男が運転する車が突っ込む事故が発生。この事故で60代女性が車と店の外壁に挟まれ死亡しました。なお車を運転していたドライバーは軽傷。
82歳が運転の車が学習塾に突っ込む事故 (2020年6月15日)
千葉県船橋市で、82歳の男が運転する車が学習塾に突っ込む事故が発生。当時塾に人はいなかったものの、この事故で歩道にいた女性2人が事故に巻き込まれ、1人は軽傷でもう1人は意識不明の重体となっている。
80歳女性が運転の車がディスカウントストアに突っ込む事故 (2020年6月15日)
福岡県宮若市で80歳の女性の車がディスカウントストアに突っ込み、約5メートル進んでようやく止まる事故が発生。この事故で女性店員(40)と女性客(67)の2人が脚などにけがをした。いずれも命に別条はないという。
71歳女性が運転する車が中学校のプールに転落する事故 (2020年2月23日)
長野県下諏訪町の中学校のプールに、71歳女性が運転する車が転落する事故が発生。この車は、学校の高さおよそ2メートルのフェンス.を突き破ってプールに転落したとのこと。幸いにもこの事故によるけが人はいませんでした。
78歳女性が運転する車が小学生らの列に車が突っ込む事故 (2019年12月28日)
愛知県尾張旭市で、歩道を歩いていた小学生らの列に車が突っ込み事故が発生。この事故で、9歳の男児2人が重軽傷を負った。 なお、この車は中央線を越えて対向車線側の歩道に乗り上げたとのこと。
86歳の男が運転する車がショッピングモールの駐車場を暴走して事故 (2019年12月25日)
群馬県太田市のショッピングモールの駐車場で、86歳の男が運転する車が暴走し、店舗の脇を歩いていた歩行者をはねる事故が発生。なお、はねられた男性は車とフェンスの間に挟まれ死亡。
80歳の男が運転する車が関越道を逆走して乗用車と正面衝突する事故 (2019年12月1日)
群馬県渋川市で、80歳の男が運転する車が関越自動車道でを逆走して乗用車と正面衝突する事故が発生。この事故で、逆走車のドライバーは死亡し、また当てられた乗用車のドライバーと同乗していた女性も重軽傷を負った。
87歳女性が運転する車が薬局に突っ込む事故 (2019年11月30日)
栃木県佐野市田沼町で、87歳の女性が運転する車が薬局に突っ込む事故が発生。この乗用車は道路を挟んだ向かいにある駐車場を出ようとした際、直進して店に突っ込んだとのことです。なお、店内にいた女児(5)が顔などに軽傷を負った。
75歳の男が運転する車が喫茶店に突っ込む事故 (2019年10月24日)
愛知県あま市で、75歳の男が運転する車が喫茶店に突っ込む事故が発生。事故当時の店内は約40人の客で満席の状態で、店内にいた客の男女9人がけがをしたが、幸いにも重傷者はいませんでした。なお、車を運転していた男は「店の駐車場に後退しながら車を止めようとしていたところ、なぜか車が前進して店に突っ込んだ」と言っているとのこと。
86歳の男が運転する車が地下鉄入口の階段に突っ込む事故 (2019年9月5日)
東京都中央区で86歳の男が運転する車が、東京メトロ水天宮前駅の入り口の階段に突っ込む事故が発生。幸いにもけが人はいませんでした。なお、運転していた男は近くにあるホテルの地下駐車場につながるスロープと地下鉄の入り口を
誤って進入した模様。
80代の男が運転する車が歩行者を跳ねたあと、牛丼店に突っ込む事故 (2019年8月9日)
東京都渋谷区で、80代の男が運転する車が歩行者を跳ねたあと、そのまま牛丼店に突っ込む事故が発生。歩行者の男性は頭や腰を打つ軽傷だという。車を運転していた男は「停止中の車を避けようとしたら、ブレーキとアクセルを踏み間違えたなどと話しているという。
75歳の男が運転する大型トラックが保育園駐車場に突っ込む事故 (2019年7月9日)
栃木県宇都宮市の保育園駐車場に、75歳の男が運転する大型トラックが突っ込み、駐車していた乗用車4台が破損する事故が発生。幸いにも事故当時、保育園の園児や保育士ら約170人は給食の時間で建物の中におり、けが人はいなかった。
88歳の男が運転する車が信号待ちの車列に突っ込む事故 (2019年6月23日)
奈良県奈良市の県道交差点で、88歳の男が運転する乗用車が信号待ちで止まっていた車列に突っ込み、計8台が絡む事故が発生。この事故で男性ら計3人が軽傷を負った。この男は「減速しようと思ったが、加速して驚いた」などと話している。(アクセルとブレーキを踏み間違え?)
なかなか進まない高齢者の免許証返納!
この様な信じられないような高齢者ドライバーによる交通事故が多発しているのに対して、ここ1ー2年政府は「免許証の自主返納の推進」や「免許更新時の検査の厳格化」が進められてきました。
そのかいあって、免許返納数は増加傾向にあります。しかし、2019年の免許保有人口当たり返納率は65歳以上で3.1%、75歳以上で6.2%、85歳以上で14.4%とまだまだ低い状態にあるのが現状です。。
特に都道府県別に高齢者の免許証返納率を見てみると・・・、
もともと高齢者の免許証保有率が低い東京都や大阪府などの大都市圏で免許証返納率は高く、免許証保有率が高い地方で低い傾向です。きっと、交通の便が悪い地方では、免許証を手放し車が運転できなくなると生活ができなくなる人も多いのでしょう。まあ、背は腹には替えらずということで、感染拡大のリスクがあっても経済活動を止めることはできない、まさに今の「新型コロナウィルス対策」と同じですねぇ。
皆さんはどう思いますか?