いろいろマスコミを騒がせるお隣中国ですが、驚くなかれその中国は1960年頃から国土の砂漠化が急速に進み、今では国土の1/4以上が砂漠化しているそうです。
この中国の砂漠化、日本にも大きな影響があるようなので詳しく調べてみました。
人為的行為により、地球環境が破壊!
中国国家林業局によると、2014年時点で中国の砂漠化した土地と乾燥による荒廃地の面積が約433万2800k㎡だそうです。これは、中国の国土面積の約45%にあたり、日本全土の11倍以上。
この砂漠・乾燥化の土地は、特に内陸部の新疆ウイグル、内モンゴル、チベットの3自治区と甘粛、青海2省で深刻とのこと。
ちなみに、地平線まで続く緑の草原の中を馬を駆るシーンが象徴的な内モンゴル自治区、
ここでは、まだそれほど砂漠化が進行していなかった1960年には82万k㎡もあった草原の面積が、40年後の1999年には、日本まるまる1個分以上の草原が消滅し、38万k㎡と半分以下に減少しているそうです。
驚くことに、この砂漠・乾燥化の原因は、自然の天候変化ではなく・・・、
人間による無秩序な開墾や放牧、水源開発だそうです。
このように、中国では人為的行為により、地球が想像できないようなスケールで破壊され続けているのです。
首都機能が北京から砂塵の嵐を避け、移転?
この中国の砂漠化は、中国政府も国の最重要課題の一つとして様々な対策を打ってきてますが、未だに砂漠の拡大は止まらず毎年1,300k㎡の土地が砂漠化しているそうです。
すでにその西端は、首都北京から数十キロにまで迫っており、近年では、北京でも大量の黄砂や砂塵の嵐に見舞われる日がでています。ちなみに、2006年には1日で30万トンもの黄砂が北京を襲い、街中が一面砂漠のようになったそうです。
そのため、このまま砂漠化の進行を止められなければ、年々北京の首都機能が低下し、近い将来「首都の移転」をも考えないといけない事態になるそうです。
日本でも「黄砂+PM2.5」の飛来が増加!
この中国の砂漠化進行は、「黄砂+PM2.5の飛来」という形で、日本にも直接悪影響を及ぼしています。
ご存知の通り、黄砂、東アジアの砂漠域(ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠など)や内モンゴルの黄土地帯から、強風で大気中に舞い上がった黄砂粒子が浮遊しつつ降下する現象で、日本でも昔から春に観測されていました。自分は、「中国から飛んでくる、身体に良くない小さな物質」ぐらいの理解しか無かったので、この際詳しく調べてみました。
「PM2.5」のPMは「Particulate Matter(粒子状物質)」の頭文字をとった言葉で、その大きさが直径2.5μm(ミクロン)=1000分の2.5mm)以下の非常に小さな粒子のことだそうです。
・このPM2.5の発生源は・・・、
車の排気ガスや工場の煙のほか、石炭による暖房や畑の野焼きの煙など
・このPM2.5の成分は・・・、
炭素、硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩などの有害物質
・このPM2.5の健康への影響は・・・、
非常に小さいため、肺の奥深くにまで入り込みやすく、呼吸器系疾患や循環器系疾患などのリスクを上昇させる
では、先の黄砂とこのPM2.5 の関係は・・・、 (環境省HPより引用)
黄砂は、東アジアの砂漠から強風により大気中に舞い上がった砂(土壌・鉱物粒子)が浮遊しつつ降下する現象です。日本へ飛来する粒子の大きさは4μm 付近のものが主ですが、一部 2.5μm 以下の微小な粒子も含まれているため、PM2.5 の測定値も上昇することがあります。
また、黄砂が輸送される過程で、大気汚染物質の発生が多い地域を通過する場合、これらの物質とともに日本へ飛来することがあります。
なお、明確な結論は得られていませんが、黄砂による健康影響については、喘息等の症状が悪化する等の報告もありますので、黄砂の飛来に伴って PM2.5 濃度も上昇している時には注意して下さい。
つまり、「黄砂の一部はPM2.5」ということです。
たとえPM2.5よりも大きな黄砂の粒子でも、中国の工場地帯の上を飛んでくる黄砂の表面には、様々な大気汚染物質が付着しているため、人間の人体にはいろいろと悪影響があるそうです。国内で黄砂を観測した地点数を合計した日数(1日に5地点で観測された場合には5日とカウント)。
出典) 気象庁HP
このまま中国の砂漠化が進行していくと、そのうち東京でも、北京と同じように「子供が屋外で遊べない時代」が来てしまうのでしょうねぇ。
これまで、「ものづくり」のために中国に進出してきた日本メーカーですが、
これからは、世界最高水準の環境技術を保有している日本企業に、地球環境保全のために進出して欲しいものですね。



