来年の2020年には、あの「団塊世代」(1947-1949年生まれ)も、いよいよ70代に突入し、日本の超高齢化社会が加速されます。
そこで、今回は「日本の人口ピラミッド」がこの半世紀弱の間にどのように変化してきたか、そして今後どうなっていくのかを調べてみました。
以下の人口ピラミッドの図は、厚生労働省の内部機関である「国立社会保障・人口問題研究所」のHPから引用したものです。
56年前は「見事なピラミッド」の形!
まずはじめは、1960年当時のものです。ピラミッドの一番下の緑色部分で、一番横に張り出しているのが「団塊世代」の人たちです。
時代は、1964年に開催された東京オリンピックの4年前。首都高や各種競技場の建設で東京中が建設ラッシュで活気溢れる、まさに高度成長期の真っ只中でした。
(東京オリンピックの4年前というは、今の日本と同じですね)
さてこの時代の人口ピラミッドですが・・・、
分厚い20代30代の若い働き手、そしてその後に続く団塊世代。
いやー、日本にもこんな社会の教科書に出てきそうな「見事な人口ピラミッド」の時代があったんですね。
この頃は国も国民も、将来「少子高齢化社会」が来るなどまったく考えもしなかったでしょうね。
1980年には既に人口減少の芽が?
20年後の1980年には、日本の人口ピラミッドはかなり歪んだ形になってきました。1970年代に起こった二度のオイルショックと狂乱物価を20代で経験した団塊世代も働き盛りの30代へ。
実は、この団塊世代の多くが結婚し、子供(いわゆる団塊ジュニア)をつくったのがこの70年代前半だったそうです。核家族化が進み、家も狭くなり子供の数も減り出したのです。
そして、この頃日本の出生率は2.0を割り込み・・・、現在では1.4まで低下!
国に、今のような「少子高齢化社会」が来ることへの危機感は無かったのだろうか?
1980年と言えば、自分は大学生の頃だなぁ。あの頃は「オイルショック」で国内は大混乱だったなぁ。政治家も行政も「将来のこと」より「明日のこと」だったんだろうなぁ・・・。
2000年には誰の目にも「危ない」と映る日本の人口ピラミッド!
さらに20年後の2000年には、ほとんど絶望的な姿に変わってしまった日本の人口ピラミッド。
この頃なら、団塊ジュニアもまだ30歳前後・・・、国が現在のような、分厚い少子化対策を打っていれば・・・。
ただ、時はバブル崩壊から10年。
そうです、「失われた10年」といわれ、「何とか国を立て直そう」と、経済対策で手一杯。少子化対策まで手がまわらなっかたのでしょうか?
ちなみに、1990年代の総理大臣は、「海部俊樹」→「宮澤喜一」→「細川護熙」→「羽田孜」→「村山富市」→「橋本龍太郎」→「小渕恵三」です。たった10年で7人の総理大臣、政権も与野党の間をコロコロ変わっていた、まさに日本の政治混乱期だったのです。
1990年代は「バブル経済崩壊後」の時代。政治も経済も大混乱期だったなぁ。でも、ここで政治・行政が将来のことを考え踏ん張って手を打てば・・・。
2000年
2020東京オリンピック時の人口ピラミッドは?
2020年の日本の予測人口ピラミッドは、ちょっとでも風が吹いたら倒れてしまいそうな、見るも無残な姿に!
しかも団塊世代も70代に入り、ますます高齢者福祉充実を求める声が大きくなり、国の財政はますますボロボロになるような気がします。
さらに依然として、安倍さんもここ数年はことあるたびに口では「少子化対策」と叫んでいるが、まったく「光が見えてこない少子化対策」・・・。
政治家や官僚は「オリンピックだぁ、万博だぁ」と浮かれている時ではないと思うが・・・。
2020年
こう見てくると、2000年ごろに政府が何らかの手を打たなかったのが惜しまれます。
本当に日本の将来は、これで大丈夫なだろうか?
たった60年でここまで世の中が変わるんだぁ。20年後が怖い・・・。