この3年余り、日本国内のみならず世界中のメディアで飛び交っている「新型コロナウィルス」という言葉ですが、日本のマスメディアは「尺ばかり気にした場当たり的なこま切れ報道ばかり」や「3類とか、5類とか行政上の区分の話ばかり」を続けている為、一向にその正体が判らず自分も頭の中が少々混乱気味になっています。そこで今回は、「新型コロナウィルスとは一体全体何なのか?」について今一度調べ直し、解かりやすく整理してみました。
そもそも「ウィルス」とは何なのか?
調べてみると・・・、「ウィルス(英語virus)」の語源は、「毒液」を意味するラテン語(スペルは英語と同じvirus)からきているそうです。
Wikipediaの説明を引用するならば・・・、 『ウイルスは細胞を構成単位とせず、他生物の細胞を利用して自己を複製させる極微小な感染性の構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。自己増殖はできないが、遺伝子を有するという、非生物・生物両方の特性を持っている。感染することで宿主の恒常性に影響を及ぼし、病原体としてふるまうことがある。』
まあ、簡単に言ってしまえば「生物の体の中に入り体の細胞に寄生する微生物」ということでしょうね。ただ、ウィルスは非常に小さく1mmの1万分の1ぐらいしかありません。そのため、学生時代使っていた普通の顕微鏡(光学顕微鏡)では見ることができず、大学や研究所にある何千万円台もする電子顕微鏡を使ってやっと見える大きさなので人類が可視化に成功したのは、1935年でまだ100年も経っていません。
- ㎛(マイクロメートル)→100万分の1メートル、㎚(ナノメートル)→10億分の1メートル
そんな「ウィルス」ですが、ここ30年ぐらいの間で私たちが「コロナウィルス」以外で良く耳にした「ウィルス」には以下のようなものがあります。 ●インフルエンザウィルス→冬になるとさんざん耳にするお馴染みのウィルスですね。 ●ノロウィルス→このウイルスが体内に入り増殖すると、非常に激しい「腹痛・下痢・吐き気・嘔吐」の症状を引き起こします。普通の食中毒とは異なり、手指や食品などを介して口から感染します。恐ろしいことにこのノロウィルスには今だにワクチンがなく、しかも感染力が強いため、毎年のように大規模な食中毒など集団発生を起こしている厄介なウィルスです。 ●SARSウィルス→20年前に中国で発生し世界各地に広がった致死率の非常に高い恐ろしいウィルスです。今では治療薬も出来ているので以前ほど恐れられていません。 ●HIVウィルス→いわゆる「エイズ」です。エイズもウィルスが原因だったんですね。 ●B型肝炎ウイルス→このウィルスはかなり前から知られており、現在全世界で約3億5,000万人が感染していると言われ、日本でもおよそ100人に1人が感染していると推定されています。このウィルスに感染すると肝炎や慢性肝炎になったり、最悪の場合肝臓癌へと進展する可能性がある怖いウィルスです。感染自体は血液や体液を通して起こるので、以前は輸血や集団予防接種(注射器の使い回しが原因)で感染するケースが多かったようです。
これらはみなコロナウィルスと同じで人から人へと感染し、人体に悪影響を及ぼす病原体です。
ここで注意して欲しいのはウィルス=病原体ではないということです。いま現在地球上には約3000種以上のウィルスがいることがわかっているそうですが、そのほとんどが人には感染しなかったり感染しても無害なウィルスだそうです。つまり、人にとっての病原体ではないということです。また、昔から私たち人類を苦しめてきた病原体にはウィルス以外にも細菌や真菌(カビ)等があるそうです。一例として病原体として有名な細菌や真菌(カビ)は以下の通りです。
〇細菌→ 大腸菌、サルモネラ菌、コレラ菌、赤痢菌、結核菌など 〇真菌(カビ)→ 白癬菌、カンジダ、アスペルギルスなど
ウィルスはその存在自体は人類よりずーっと古く、何億年も前から存在し今なお進化し続けていると言われています。そう考えると、ウィルスの科学的研究はまだまだ始まったばかりと言えます。地震と同じですね。
ウィルスはどんな分類になっているのだろか?
国際ウイルス分類(命名)委員会によれば、これまでに地球上で発見されているウィルスは約3,000種類もあるそうです。そのウイルスの分類法には様々なものがありますが、その中で代表的なものは以下の2つです。
1.基本構造に基づいた分類 ①非エンベロープタイプ:核酸と呼ばれる遺伝子を含む部分と、それを取り巻くカプシドというたんぱく質のみでできているウィルス(ノロウィルス、ロタウイルスなど) *ロタウイルス→感染するとはげしい下痢や嘔吐を伴なう急性胃腸炎を引き起こすウィルス。非常に感染力が強く、感染は生後6ヶ月〜2歳の乳幼児に多くみられ、5歳までには大半の子どもがかかります。成人にも感染しますが、軽症ですんだり発症しなかったりする場合が多いようです。 ②エンベロープタイプ:核酸とカプシドの周囲をエンベロープと呼ばれる脂質が覆っているウィルス(コロナウィルス、インフルエンザウィルスなど)
ちなみにエンベロープタイプのウィルスはアルコール消毒で簡単に壊れてしまう(死んでしまう)そうです。一方、非エンベロープタイプのウィルスにはアルコール消毒はほとんどの無意味だそうです。自分なんか、「アルコール消毒すれば何でも大丈夫!」と思っていましたが、大きな間違いでした。
2.核酸構造に基づいた分類 (※この分類法は専門的過ぎて難しいので読み流してください) ①2本鎖DNAウイルス(ヘルペスウイルス、アデノウイルスなど) *アデノウイルス→いわゆる風邪の他にプール熱やはやり目の原因と なっているウィルス。 ②1本鎖DNAウイルス(アデノ随伴ウイルスなど) ③2本鎖RNAウイルス(ロタウイルス) ④1本鎖RNA-鎖ウイルス(インフルエンザウィルス) ⑤1本鎖RNA+鎖ウイルス(コロナウィルス、ノロウィルス) ⑥1本鎖R N A逆転写ウイルス(HI Vウィルス) ⑦2本鎖R N A逆転写ウイルス(B型肝炎ウイルス)
〈コロナウィルスの基本構造〉
ちなみに「コロナウィルス」という名前の由来は、電子顕微鏡で観察されるコロナウイルスは、直径約100nmの球形で、表面には突起が見られる。形態が王冠“crown”に似ていることからギリシャ語で王冠を意味する“corona”という名前が付けられたようです。
6つの種類がある「コロナウィルス」
世界中を大混乱に巻き込んでいる通称「新型コロナウィルス(正式名COVID-19)」ですが、その名からも分かるように実は「コロナウィルス」自体は以前からあったウィルスなのです。前述の分類では「エンベロープタイプかつ1本鎖RNA+鎖ウイルス」に分類されています。 ご参考までに正式名称COVID-19の由来を申し上げますと・・・、COVID-19のCOはcoronaの頭文字、VIはvirusの頭文字、D-19は2019年に初めて発見された病気(disease)を略した言葉なのです。
このような生物学的特徴を持つコロナウィルスですが、これまでにヒトに感染するコロナウイルスには7種類のものがあることが判明しています。 このうち4種類のウィルスは、昔から風邪の病原体として人類に広く蔓延しているウィルスで呼称はHCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1です。ちなみにHCoVはHuman Coronavirusの略語です。 怖いのは残りの3種類のウィルスです。これらは最近発生された動物から人に感染し重症肺炎をひきおこすウイルス(SARSウィルスとMARSウィルス)です。そして最後の1つが今回の新型コロナウイルスです。
以下の表はこれまでにわかっている「人に感染するコロナウィルス一覧」です。ウィルス名から予測するならば、どうやら今回の新型コロナもSARSウィルスの仲間のようですね。となると発生源が中国武漢にある生物科学研究所という噂も信憑性が高まりますね。きっとお蔵入りで終わるのでしょうが・・・。
ウィルス名 | 感染症名 | 宿主動物 | 発生年 |
HCoV-229E | 風邪 | ヒト | – |
HCoV-OC43 | |||
HCoV-NL63 | |||
HCoV-HKU1 | |||
SARS-CoV重症急性呼吸器症候群コロナウイルス | SARS重症急性呼吸器症候群 | コウモリ | 2002年 |
MERS-CoV中東呼吸器症候群コロナウイルス | MARS中東呼吸器症候群 | ヒトコブラクダ | 2012年 |
SARS-CoV-2新型コロナウィルス | COVID-19新型コロナウィルス感染症 | 不明 | 2019年 |
今回のコロナ騒動で日本国民の多くが、日本政府の無能さと適当さを痛感させられたと思います。たださえ超高齢化社会に突入し国家の衰退が避けられないのに!今日もメディアからは政府のくだらない声が聞こえ