みなさんは、「森林率が日本一低い都道府県」というと、どこを思い浮かべますか?
自分は・・・、奥多摩はあるもののやはり「東京都だろうな」と思いました。
都道府県別森林率
実際に林野庁が発表している2017年の都道府県別森林率を見てみると・・・、
東京都は36%で5位、1位は30%で大阪府と意外にも千葉県なのです。まあ大阪はわかりますが、千葉県は意外でした。
さらに詳しく見てみると、都道府県の森林率ベスト5は・・・、
1.千葉県 30% 2.岐阜県 81% 3.長野県 79% 4.山梨県 78% 5.島根県 78%
となっています。四国に行ったことのない自分にとっては、高知県の1位はやや意外でした。
では逆のワースト5は・・・、
1.千葉県 30% 2.大阪府 30% 3.茨城県 31% 4.埼玉県 32% 5.東京都 36%
となっています。やはり、関東平野ってやはり「平野」なんですねぇ。これ以外の都道府県で自分にとって意外だったのは、栃木県の54%、京都府の74%でした。皆さんはどうですか?
都道府県 | 森林率 | |
1 | 北海道 | 71% |
2 | 青森県 | 66% |
3 | 岩手県 | 77% |
4 | 宮城県 | 57% |
5 | 秋田県 | 72% |
6 | 山形県 | 72% |
7 | 福島県 | 71% |
8 | 茨城県 | 31% |
9 | 栃木県 | 54% |
10 | 群馬県 | 67% |
11 | 埼玉県 | 32% |
12 | 千葉県 | 30% |
13 | 東京都 | 36% |
14 | 神奈川県 | 39% |
15 | 新潟県 | 68% |
16 | 富山県 | 67% |
17 | 石川県 | 68% |
18 | 福井県 | 74% |
19 | 山梨県 | 78% |
20 | 長野県 | 79% |
21 | 岐阜県 | 81% |
22 | 静岡県 | 64% |
23 | 愛知県 | 42% |
24 | 三重県 | 64% |
25 | 滋賀県 | 51% |
26 | 京都府 | 74% |
27 | 大阪府 | 30% |
28 | 兵庫県 | 67% |
29 | 奈良県 | 77% |
30 | 和歌山県 | 76% |
31 | 鳥取県 | 74% |
32 | 島根県 | 78% |
33 | 岡山県 | 68% |
34 | 広島県 | 72% |
35 | 山口県 | 71% |
36 | 徳島県 | 76% |
37 | 香川県 | 47% |
38 | 愛媛県 | 71% |
39 | 高知県 | 84% |
40 | 福岡県 | 45% |
41 | 佐賀県 | 45% |
42 | 長崎県 | 59% |
43 | 熊本県 | 62% |
44 | 大分県 | 71% |
45 | 宮崎県 | 76% |
46 | 鹿児島県 | 64% |
47 | 沖縄県 | 47% |
全国 | 67% |
先進国トップレベルの日本の森林率
上記とはデーターソースが異なりますが、世界銀行(World Bank Group)によると2016時点で世界全体の森林率は30.7%だそうです。
日本はというと・・・、前述の林野庁データとほぼ同じで68.5%。これは世界中の国の中では21位、OECD加盟の36カ国の中では北欧のフィンランド(73.1%)、スウェーデン(68.9%)に次ぐ第3位なのです。
このフィンランドの国土面積は日本より1割ほど小さい約34万平方キロで、人口は520万人。
またスウェーデンの国土面積は日本より2割ほど大きい約45万平方キロメートルで、人口は1,022万人。
日本の人口は約1.3億。いかに日本は狭い平地に人口が密集しているかがわかりますね。
参考)主要国の森林率
◉ブラジル:58.9%
「森林」というはアマゾン流域の巨大な熱帯雨林を持つブラジルですが、ここ20年ほどで森林率は10%以上も低下しているそうです。この森林減少は今年に入ってから森林火災で加速し、CNNによれば「1分ごとにサッカーコートの1.5倍の面積が失われるペース」だそうです。恐ろしい限りです。
◉インドネシア:49.9%
インドネシアもブラジルと同様にここ20年ほどで森林率は10%以上も低下しているそうです。それにしても日本がインドネシアより森林率が高いとは予想外でした。
◉ロシア:49.9%
シベリアにあんなに広大な針葉樹林帯があるロシアですら50%とは驚きです。
◉米国:33.9%
米国も400年ほど前の西部開拓が行われる前は50%ほどの森林率だったそうです。
◉ドイツ:32.7%
自分はドイツというと「森」というイメージが強かったのですが、まさか日本の半分以下の森林率とは驚きました。ただドイツは林業先進国だそうで、完全にドイツの森林は国の管理下にあるそうです。ちなみに、日本の林業はドイツに比べ100年遅れているそうです。
◉インド:23.8%、中国:22.4%
中国は北部がほとんど砂漠のため低いのは予想してましたが、まさかインドがこんなに低いとは・・・、驚きました。
自分はこれらの数字を見て、日本の未来にとって、この国土の7割を占める「森林を活用していく国家戦略」が必要ではないかと感じました。ドイツやスイスは数十年前からこの点に目をつけ、見事に成功しているそうです。
みなさんはどう思いますか?

へぇ~、日本って凄いんだ。
→→→ カーボンニュートラルの実現がカギを握る地球温暖化防止策
病気に対する免疫力がアップできる森林浴
この森林浴という言葉は今から約20年程前に、「林野庁」の提唱した言葉で、「樹木に接し、癒しを求める行為」を示すそうです。森林浴の効果はここ10年ほどで様々な医学的研究がなされ、最近欧米では「森林浴セラピー」や「自然療法」として森林浴が実際に医療の現場で実用化され、保険が適用される国もあるそうです。
では、いったいどのような効果があるのでしょうか?以下に、その効果の主なものを紹介します。
ストレスホルモン減少効果
森林浴は尿中アドレナリンの濃度を減少させる効果があり、これにより人はリラックスし、ストレスが減少するそうです。また、森林浴後は「疲労感」が大きく減少し,特に精神的疲労症状は約4倍以上低下するそうです。
日ごろから「心が疲れている」と感じている人は、週末は森林浴をしてみてはどうでしょうか?
副交感神経の活発化効果と血圧や脈拍数降下効果
私たちの身体を自動的に管理・維持している自律神経ですが、刺激が多い現代社会に生きる現代人はどうしても交感神経(いらいらモード)が、副交感神経(リラックスモード)よりも優位になりがちだそうです。ところが森林浴をすると、森林の香り成分(フィトンチッド)や目に優しい自然風景の視覚刺激等により、この交感神経の活動が抑えられ、逆に副交感神経が活性化し、2つの自律神経のバランスがとれ、血圧や脈拍数も低下するそうです。
「最近イライラしてるなぁ」と感じている人や高血圧症の人は、たまには都会の雑踏を離れ、森林浴でもしてみてはどうでしょうか?
病気に対する免疫力UP
人の体内には、もともとがん細胞やウィルスをやっつけるリンパ球の一種でナチュラルキラー細胞(NK細胞)というものが50億個もあるそうです。しかし、このNK細胞はストレスや加齢などによるパワーダウンするそうです。一方、森林浴にはNK細胞を活性化し、さらにNK細胞の数を増やす効果があるそうです。その結果、森林浴をした人は十分な免疫力を発揮するようになり、がんや感染症にかかりにくくなるそうです。
日ごろから身体の免疫力が弱く、すぐ風邪をひいたり感染症にかかる人は、定期的に森林浴をしてみてはいかがでしょうか?

地球温暖化の中での森林資源活用は重要な課題だなぁ。


















