日本の総理大臣と首相の違いは?

大人の基礎知識

日本のマスコミ報道では、「岸田総理」と「岸田首相」という言葉が混在していますが、この「総理」という肩書と「首相」という肩書に違いがあるのでしょうか?

ふと疑問に思ったので今回はこのことについて詳しく調べてみました。

両者は同じで正式には「総理」!

総理」とは、我が国の行政権を担う内閣の最高責任者の肩書“内閣総理大臣”の略称で、日本国憲法にも明記されている日本の首長を表すオフィシャル用語です。一方の「首相」は法律上の名称ではなく、中国で古くから使われていた「行政機関のトップ」を意味する言葉だそうです。そのため、「首相」の英訳「Prime Minister」という単語が「内閣総理大臣」の訳にもそのまま用いられているそうです。

両者の使い分け方は・・・?

閣僚名簿のような公式文書や法律など、公的機関では正式名称である「内閣総理大臣」と表記されます。また、オフィシャルな場である国会では議員が「総理!」と呼びかけるシーンをよく見かけます。同じように政治家の公式ホームページや公式SNSアカウントなどのプロフィールで経歴を表す際にも「内閣総理大臣」と表記されていることがほとんどです。しかし、国が使っている用語でも「首相官邸」や「首相公邸」のように「首相」を使っている例もあり、まあ日本特有の“曖昧さ”の代表例でしょうね。

一方マスメディアでは、新聞記事やテレビのテロップで「岸田文雄首相」、「首相動静」や「首相指名選挙」などのように「首相」を使うことが一般的です。その理由は、古くからある文字媒体のメディアでは文字数をできる限り削減する必要があるためだと考えられます。一方、テレビでキャスターが読み上げる際は「しゅしょう」が聞き取りにくいため、あえて「岸田総理」のように、「総理」が使われていると言われています。まあ、「自分」を意味する言葉ですら「わたし」「俺」「うち」・・・等々たくさんある日本らしいですね。

日本の総理大臣はどのようにきめられるの?

簡単に言えば法律では以下のように定められています。

1.国会で行われる内閣総理大臣選挙において議員の過半数以上の支持を獲得した立候補者が内閣総理大臣となる。2.立候補者は国会議員(衆議院又は参議院)でなければならない。
3.文民(軍人=現役自衛官以外)でなければならない。

まあ、現職自衛官は国会議員には立候補できないので3番目は無視してもいいと思います。実際には以下のような細かい規定がありますが、これも無視していいと思います。なぜなら・・・選挙投票の前に各政党内さらには各政党間で秘密裏に合意が行われているからです。我々国民の民意などそっちのけで、自分たちの損得勘定だけを考えて!

『内閣総理大臣は、国会議員の中から国会の議決で指名される。その指名は単記記名投票で行われ、投票の過半数を得た者が指名された者となる。なお、1回の投票で過半数を得た者がいないときは、上位2人の決選投票を行い、多数を得た者が指名された者となる。
また、衆議院と参議院とが異なった指名の議決をした場合に、両議院の協議会を開き、そこにおいても意見が一致しないとき、又は衆議院が指名の議決をした後10日以内(国会休会中の期間を除く。)に参議院が指名の議決をしないときは、衆議院の議決が国会の議決となる。』

これらを踏まえ今現在の日本を見てみると・・・、

自民党が衆議院の議席の余裕で過半数以上を持っているので、国会で総理大臣選挙などやらなくても、「自民党の党首=内閣総理大臣」で決まりなのです。

自民党の党首選挙は自民党内部で行われるので、自民党党員以外の人の意向など全く反映されないのです。ちなみに現在の自民党の党員数は約112万人です。日本国民の1%にも満たない人達が我々の税金を好き勝手に使い日本をぐちゃぐちゃにしているのです。信じられないような国家なのです。

最近岸田総理は衆議院の解散風を吹かしていますが、どうせ今の選挙システムでは自民党が勝つでしょう。なんせ、何十年もかけて「自民党有利の選挙制度に変えてしまった」のだから!

日本も早く大統領制に移行し、ネットを使った国民投票で国家元首を決めて欲しいものです。

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