世界のGDPシェアの変遷 ~世界経済勢力図の現在・過去・未来

米国のトランプ政権が誕生して1年半が過ぎ、米国の保護主義経済政策はますます加速しています。
そこで今回は、この半世紀で世界の経済勢力図がどのように変わってきたのか、名目GDPの世界シェアという目線から見てみました。

1970年当時の名目GDP世界シェア

第二次世界大戦後の世界は、共産主義(東側)の盟主「ソビエト連邦(ソ連)」と資本主義(西側)の盟主「米国」がイデオロギーを巡る覇権争いを繰り広げていた東西冷戦時代でした。当然のことながら、西側陣営と東側陣営の間での貿易などの経済交流はほとんどない時代でした。

そんな時代の名目GDPの世界シェア(1970年)は下記のグラフのようになっていました。

世界のGDPシェア1970年

1位が米国で3.4兆ドル、そのシェアは31.6%でダントツでした。続いて2位はソ連で12.7%、3位はドイツの6.3%、4位は日本の6.2%となっていました。
そうです、東西冷戦時代といえどもGDPという経済指標では、圧倒的に西側陣営が優位だったのです。まあ、結局のところその後のソ連崩壊や東側陣営の崩壊の原因は、このような大きな経済格差にあったのですが・・・。

1990年当時の名目GDP世界シェア

1980年代に入ると、ソ連を中心とした東側陣営の経済が停滞し、1991年にはついにソ連は崩壊してしまいます。

その直前の1990年の名目GDPの世界シェアは下記のグラフのようになっていました。

世界のGDPシェア1990年

20年前には12.7%で2位だったソ連のシェアは3.4%にまで縮小してしまい、トップの米国との差は歴然となりました。
そして、ソ連に代わって世界2位に浮上したのが日本です。当時の日本は米国の1/2以上のGDPを誇り、バブル時代の1987年には一人当たりGDPで米国を超えていたのです。ちょうどこの時代は、日米貿易摩擦が深刻化した時期と重なっているのです。

2017年現在の名目GDP世界シェア

その後、自由主義経済のもとで経済のグローバル化が大きく進展し、その中で台頭してきたのが1978年に改革開放に動きだした中国です。
中国は、10年以上も二桁の経済成長を続け、2008年の世界経済を揺るがしたリーマンショックに際しても、欧米先進国の成長率が軒並みマイナスに落ち込む中で、中国はいち早く大型景気対策を打って前年比9.2%増の高成長を維持したのです。
そして2010年には、中国はついに日本を抜き世界2位の経済大国になったのです。

米中2強時代の始まりといわれる昨年2017年の世界の名目GNPは79.9兆ドルで、そのシェアは下記のグラフのようになっています。

世界のGDPシェア2017年

1970年当時、31.6%のシェアを誇っていた1位の米国は、24.3%にまでシェアが低下しています。
一方、急成長を遂げた中国は1990年の1.7%というシェアから15.0%にまで一気にシェアをアップしています。
そんな中、日本は1990年の13.7%というシェアから6.1%と半分以下のシェアになり、3位となっています。

5年後の2022年の名目GDP世界シェア

最後に、IMF(国際通貨基金)の予測の5年後の2022年の名目GDPの世界シェアは、下記のグラフのようになっています。

GDP世界シェア2022年

2022年の世界のGDPは108.5兆ドルで2017年に比べ36%も増えています。
そのシェアは、米国が21.9%でかろうじて1位を守っていますが、2位の中国はさらにシェアを伸ばし18.4%と米国に急接近します。
日本は、さらにシェアを落として5.3%でかろうじて3位となっています。

また、この5年間のGDP増加額で見てみると、1位は中国の7.9兆ドル、2位は米国の4.4兆ドル、3位はインドの1.6兆米ドルとなっています。
日本やドイツ、イギリス、フランスなどの先進国は、悲しいかな、もはや世界経済のメインプレイヤーではないのです。

IMFのその後の予測では、このまま大きな戦争や大きな世界経済ショックがなけれは、2029年には中国は名目GDPで米国を抜き、世界一の経済大国になるそうです。さらに、2050年にはインドも台頭してきて米国を抜き2位になるそうです。つまり、1位中国、2位インド、3位米国となっているのです。

ほんと、これからの世界経済はどうなっていくのでしょうか?
膨大な財政赤字を抱えたまま、人口減少&超高齢化社会をむかえる日本は、どうなってしまうのでしょうか?
同盟国をも巻き込んだ保護主義経済政策を推し進めるトランプ政権の米国は、日本の国内のことなど助言もしないだろうし、ましてや絶対に助けてくれるようなことはないだろうし・・・。

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