年収、所得、手取り、総支給額って・・・どう違うの?

大人の基礎知識

よく税金や収入関係の記事では、「年収」「所得」「手取り」「総支給額」という言葉をよく目にしますが、皆さんはこの4つの違いをご存知ですか?恥ずかしながら自分はよくわかっていません。
そこで今回は、この4つの言葉の違いについていろいろと調べてみました。

年収とは?

まず最初は「年収」です。そもそも、この「年収」という言葉にはその上位概念である「収入」という言葉があります。ご存知の通り「収入」はお金に限らずあなたのふところに入ってくるモノすべてを指す一般用語です。ただ、話を分かりやすくするために、今回は話を「お金」に絞り込みます。つまり、「収入とはあなたのふところに入ってくるお金」のことなのです。

一般的なサラリーマンなら、「勤め先からの給与」+「貯蓄などの利子」「株などの配当金や売買益」さらには「ネットビジネスからの収入」になります。不動産をお持ちなら「家賃収入」も含まれます。そして、それらの1ヶ月間の合計が「月収」であり、1年間の合計が「年収」なのです。お金を支払う側の立場に立つならば、総支給額とも言われます。

「所得」とは?

大半の国では「税金」というものがあり、収入のある人はその収入額を税務署に報告し一定のルールに従って国や地方自治体にこの税金を納めることが義務付けられています。この社会制度の中で使われる言葉(概念)が「所得」です。
その意味は、「所得とは収入から必要経費を引いて残った」ということです。

所得=収入-必要経費

ここで問題になるのが「必要経費」の範囲です。ところがサラリーマンの場合は、国の方で申告された給与(あなた自身が申告しなくても会社の方が勝手に申告しています)の額に応じて勝手にその必要経費の上限を定めているのです。その金額を「給与所得控除額=基礎控除額」と呼んでおり、度々見直しているようです。

参考)現在の給与所得控除額の算出方法

給与年収控除額
1,625,000円まで550,000円
1,625,001円以上1,800,000円以下収入金額×40%-100,000円
1,800,001円以上3,600,000円以下収入金額×30%+80,000円
3,600,001円以上6,600,000円以下収入金額×20%+440,000円
6,600,001以上8,500,000円以下収入金額×10%+1,100,000円
8,500,001円以上1,950,000円

上記を元に年収500万円のサラリーマンの年間所得を計算すると・・・、
500万円-(500万円×0.2+44万円)=356万円
ということになります。

また、この「控除」と呼ばれるものには上記の「基礎控除」以外にも以下のようなものもあります。

・社会保険料控除
年金保険料や健康保険料などに支払った額。
→サラリーマンの場合、これは会社が自動的に申告しています。なぜなら、いわゆる“天引き”なので!

・小規模企業共済等掛金控除
小規模企業共済などの掛け金やiDeCoの拠出金。
→ほとんどの人は耳にした事もないと思います。過去の産物です。維持する経費が税金の無駄使いでしょう。

・生命保険料控除
生命保険料や介護保険料、年金保険料などの掛け金の全額または一部。→年末調整のときにやる“あれ”です。

・地震保険料控除
地震保険料の全額または一部。

・寄付金控除
→日本はここの領域の法整備が以上に遅れていると自分は思います。政治団体や宗教法人には厳しく、社会福祉団体には寛大にすべき(アメリカ的)でしょう。どうせ税金で支払っても官僚や政治家のふところにはいるだけ。欧米のチップ文化と同じです。

・扶養控除
16歳以上の扶養者がいる場合に受けられる控除です。

・配偶者控除/配偶者特別控除
控除額は、申告する人本人と配偶者の所得額によって異なる仕組みです。
これって日本社会の過去の悪しき慣習を象徴する狂った制度では?自分はこれを無くし、それで増えた税収を少子化対策費に回せばいいと思いますが・・・。

・住宅借入金等特別控除
10年以上の住宅ローンを組んで自分が住むための家を購入した人や、5年以上の住宅ローンを組んで特定増改築を行った人が利用できる控除です。この控除は、「所得」から引く「所得控除」ではなく、所得をもとに計算された所得税から引く「税額控除」となります。そのため、所得控除に比べて節税額が大きいのが特徴です。

なお、年収から住宅借入金等特別控除以外のこれら全ての控除額の合計を差し引いたものが「課税(対象)所得」と呼ばれるものになります。国や地方自治体は、この課税所得をもとに各個人個人の税額を決めているのです。
→これを全国一律でやるから、土地バブルが起きるんだ。地方に限定すれば、都会から地方への移住が進み、アメリカやドイツにのように地方も強くなるのでは?

手取りとは?

では手取りとは・・・、収入から所得税や住民税、社会保険料などが差し引かれた実際にふところに入ってくる金額のことです。つまり、実際に生活していくために使えるお金です。お金を支払う側の立場に立つならば、差引支給額とも言われます。

所得税や住民税の内容(仕組み)ってどの国も複雑ですが、とりわけ日本は複雑ですね!

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