テレビでよく国会の答弁でよく見かける麻生副総理ですが、いつもふてぶてしい態度でインタビューに答え、失言もたびたび・・・。
実はこの麻生さん、今から10年ほど前の平成20.9.24~21.9.16の約1年間、自民党総裁=内閣総理大臣をやっていたのです。
そこで今回は、この麻生太郎氏について調べてみました。
九州の炭坑王「麻生家」の跡取り
麻生太郎さんは、1940年福岡県生まれの現在79歳。1979年に39歳の若さで衆議院に初当選以来、現在まで40年間13回の当選を果たしている大ベテラン議員です。
その麻生さんが生まれたのは、九州の炭坑王「麻生家」。さらにて麻生さんの母は、戦後日本を導いた吉田茂首相の娘=麻生さんは吉田茂の孫なのです。
加えて麻生さんの妹は、驚くことに三笠宮寛仁親王と結婚した信子妃なので、麻生さんは皇族とも縁戚関係にあるのです。
まさに麻生家全体が「華麗なる一族」で、きっとその跡取りである麻生さんは、生まれながらにして、財界と政界のエリートが保証されていたのですね。
実は学習院育ちのお坊ちゃま
麻生さんは、小学3年生の頃に九州から上京し、昭和天皇など皇室関係がたくさん通う学習院初等科に入学しています。その後、1963年(昭和38年)学習院大学政治経済学部政治学科卒業するまで、ずーと学習院です。
学習院大学を卒業後は、エリートの常道である海外留学で、アメリカの超名門であるスタンフォード大学や、同じくヨーロッパの超名門ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに通っています。
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そのため、麻生さんは日本の政治家には珍しく英会話ができ、G20財務大臣・中央銀行総裁会議などの外遊では、日本の顔として英語でスピーチし、それなりの存在感と成果をあげています。
留学後は、麻生セメントを中核とした麻生財閥の総帥として、麻生産業株式会社に入社しています。
そのため、麻生さんは「社長上がりのお坊ちゃん」と思われがちですが、実は彼が社長に就任した頃の麻生鉱業(現・麻生セメント)は日本産業の脱・石炭化で激しく傾いていたそうです。そんな同業他社が次々と倒産する中、麻生さんはセメント産業の将来性に目をつけて会社の建て直しの牽引役となった豪腕の持ち主だそうです。
凄い血筋だなぁ・・・
政界入り後は個性派議員として出世
その後、会社の経営は弟にバトンタッチし、本人は政界へと進みます。
1979年に39歳の若さで衆議院に初当選以来、各種大臣や自民党の政務調査会長や幹事長を歴任し、2008年には自民党総裁となり、日本のトップである内閣総理大臣となったのです。
ただ、麻生さんの就任はリーマンショックと呼ばれるリーマンブラザーズの経営破綻直後で、結局経済対策に追われるままに退陣する結果になってしまいました。
そして、2012年に発足した第二次安倍内閣では、副総理兼財務大臣兼金融担当大臣を務め、現在に至っています。
そんな麻生さんですが、驚くことに1976年のモントリオールオリンピックにクレー射撃の日本代表として、出場しているのです。
意外と知られていませんが、麻生さんは身長175cm、体重70kgと同年代の日本人では非常にいい体格の持ち主で、クレー射撃も大学時代から始め、22歳の時全日本選手権を当時の日本新記録で優勝しているのです。
ただ、惜しいことにオリンピックでの惨敗後、クレー射撃は封印し、以後一度も引き金を引いていないそうです。
オリンピックに出たの、驚き!
「生まれはいいが、育ちは悪い」と自分で言う麻生さん
79歳の今も現役の副総理としてバリバリやっている麻生さんですが、大のマスコミ嫌いで、本人も「生まれはいいが、育ちは悪い」と認めるとおり、べらんめえ口調と遠慮のない毒舌が物議を醸すことも多い政治家です。また、マスコミの記者に対して度々皮肉をぶつけることもあります。
以下は麻生さんの失言の一例です。
「同年代は病院通いのよぼよぼした老人が多い。私の方が税金は払っている。飲んで、食べて、何もしない人の分の金を何で私が払うんだ」と発言し、報道陣から「病気は本人の自己責任という発言だ」と批判され謝罪に追い込まれた。
「若者に結婚するだけのお金がないから結婚が進まず、その結果、少子化になるのでは」という質問に対して「金がないのに結婚はしない方がいい」と答え、様々な議論を巻き起こした。
民間シンクタンクである公益財団法人「国家基本問題研究所」の月例研究会における講演で日本国憲法改正について「誰も気が付かずにワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。あの手口を学んだらどうか」という発言が国内外で問題となった。
また、麻生さんはマンガ好きで有名。愛読マンガは、「ゴルゴ13」や「課長島耕作」「風の大地」だそうです。ハットに縦縞スーツという独特の「マフィア風ファッション」は、「ゴルゴ13」の影響でしょうかね。
麻生太郎さんは、まあ普通の官僚あがりの政治家ではないと思っていましたが、こんな変わった経歴の持ち主だとは、ほんとに驚きました。
年齢から考えても現役政治家は今回で最後だと思うので、是非最後の最後に汚点を残さないことをお祈りしています。